今、バクにいきます。(4)/ 広島市安佐動物公園 #獏部


[これまでのあらすじ]
やっとマレーバクのクニオくんに会え、カメラのレンズを望遠に付け替えたキリエであった。







「看板も撮影しなくちゃ!」と張り切って撮った1枚目が、クニオくんのママのミムの死亡報告だった。
獏部のツイートで流れてきたのをこのとき、やっと思い出す。

マレーバク舎に来るまでに募ったやりきれなさがマックスとなる。

クニオくーーーーーん!!!
クニオくーーーーーん!!!

私はクニオくんを見つめ、心の中で叫ぶしかない。




クニオくんの庭に落ちていた木の枝をくわえるクニオくん。



食べるの?
遊ぶの?




うっうっううううっ。
やっぱり「滅びゆく種族」なのか?





いやいや!
マレーバクが天変地異などで自然と滅んでしまうのは、仕方ない。
しかし。
しかしですよ。
ニンゲンが熱帯多雨林を減少させることで滅びの道を歩ませているなら、滅びゆく種族じゃない。





自分の暮らし。生活。生き方。
それらを問われているんだ。




それでも。
クニオくんの庭で一頭だけでうろうろとするクニオくんを望遠レンズで追いかけながら、私はどんどん悲しくなっていった。

一頭しかいないんだよ、クニオくん。
寂しくないかい?
どうなんだい、クニオくん。

クニオくん!

クニオくーーーーーーーん!!!!!



クニオくんは返事をするはずもない。




(つづく)




■バクレポシリーズ(全7回)




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