私が本を読まなくなったわけ



最近、とんと本を読まなくなった。
いや、読んではいるのだ。
ただ「本」を読まなくなっている。
だから買うことも、本屋に行くことすら珍しいことになってしまった。


読みたい本がない、というのが大きい。
割と早い時期から小説が読めなくなってしまった。
なんというか、自分のリアルと作品の中のリアルがマッチしなくて、私の中で「嘘臭さ」が鼻についてしまって楽しめなくなってしまった。
あと、素晴らしい描写、というのも「くどい」と受けつけなくなってしまった。
行間を読むのもダメになっていた。

そこで、エッセイや紀行文を好んで読むようになった。
これは楽しかった。
しかし、ここでも行き詰ってしまう。
大体、自分より10コくらい年上の作家の作品を読むことが楽しかったが、ある程度になると、特に女性は結婚出産子育てのことがメインになっていく。
それらを経験したことがない私にはあまり共感できるものがなくなって、つまらなくなってしまった。
では、私と同じようにそれらを経験していない人の作品がどうなるのかと言えば、「ひとりっきりが想定される老後の心配」、「健康への不安」などがメインになってくることが多い。
いや、そういうのが不安で心配なのはわかるけど、そんなことばっかりを読みたくないよ、げんなり。
読書は私にとっては一種の現実逃避だから。


あと、本自体が薄っぺらくなったような気がする。
ちょっと人気のある人が出す本が、ぺらんぺらんの印象しか持てなくてがっかりした。
「本を作る」というより「ネットなどで話題になった人の作品を本にまとめる」って感じだったけど、なんていうか、ほんとつまらなかった。
その人が出版とか全然気にせず、ネットであげていた作品のほうが濃密で楽しかった。

本が作りにくくなっている。
売りにくくなっている。
そんなことを感じてしまった。

原因を考えたら、いろいろあるんだろうけど。



本棚を手放してしまったら本の所有欲がなくなって、手元に置こうという気持ちが薄くなってしまった。

私のような人が増えているのかもしれない。




冒頭で「読んではいるんだ」と書いたけど、なにも読まなくなったわけではない。
ネットに書かれているものを読んでいる。
割と自分が読みたいものがヒットするので、それを読む。
ただ、やっぱりシロウトさんの作品なので、「プロの質」には程遠いかもしれない。
けれど「商業目的ではない」ことから、自由にのびのび書いてあったり、勢いがあったりして楽しい。

ますます私は本から遠のいていく。




こんな私だけど、電子書籍はまだ使ったことがない。
やっぱりそういうものは、紙をめくりながら読むのが好みなんだと思う。

矛盾しているんだけどね。







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