西瓜を一俵




盆明け、西瓜を一俵買ってやった。
山形産。4L。


あまりの重さに少し後悔したが、よろよろしながら自転車に積んで持って帰った。

もっと小ぶりの西瓜もあった。
しかし、島の祖父に教わった甘い西瓜がどれかがわかる方法を試してみると、やっぱり4Lの大玉しかなかった。


私は西瓜が好きだ。

元々、食は細かった。
思春期に入るとたっぷり食べ、はち切れんばかりになったが、ストレスがかかるとすぐに食が細くなった。

夏の暑さにやられたり、ストレスがかかったりすると、ものが食べられなくなった。
家族は心配して、なんとか私にものを食べさせようとするが、私はそれがとてもつらかった。

ただ、冷たい西瓜だけは食べられた。
西瓜だけで生きていければいいのに。
と本気で思ったことが何度もある。



夏、日光に当たったり、身体を動かすことで火照り、熱が引かないとき、一番身体を冷やしてくれるのは西瓜だ、と私は思う。
どんなに冷たい飲み物も、氷やアイスクリームでもここまで身体の内側からしっかり冷やしてくれるものはない。

自室にクーラーはなく、連日32℃を越える職場にいる私にはぴったりの食べ物だ。



大玉西瓜を持ち帰ると、家族は驚き、「どうやって冷蔵庫に入れるの!」と言っていたが、執念で入れた。
少し味見をすると、とても甘かった。

当たりだ!

冷たく冷やして食べると、身体も心も満足した。


今夏、一番のヒット西瓜になった。

嬉しかった。










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