THINK 45 / 見づらい絵と重なる音 / 岡本亮 宮内優里 谷尻誠







建築家・谷尻誠さんと彼の事務所・Supposeが月1回開催する催しもの。

かねてから行きたい行きたい、と思っていましたが、
なかなかタイミングが合わず、
またタイミングがあってもゲストより「ビールとソーセージ」に関心が高くて
あんまりにもひどいわ、と思い取りやめたこともあり、
初参加となりました。


迷子になりそうかな、と心配していましたが、Google MAPのおかげで無事に到着しました。



会場はがらんとしたコンクリート打ちっぱなしの倉庫のようなところ。

谷尻さんの最初のお話の中で、
このなんにもない空間を
あるときにはギャラリーに、
あるときには音楽を演奏し、
あるときには書を書き…
と変化させていくのが、THINKという催し物なのだ、
ということを聞きました。



初めてでひとりでとても緊張しました。

なんだかアートでオシャレな人がいっぱいです。

私は四角い発泡スチロールの椅子に座って、辺りの様子をうかがっていました。
この椅子、おしりがぬくくて好きでした。



入場料を支払ったとき、フード&ドリンクのチラシももらいました。

慣れた人が飲み物やホットドッグを買いに立っています。

その波が治まった頃、私もホットドッグとジンジャーエールを買いに行きました。

ホットドッグは時間がかかるので、予約カードを手渡されました。
それが上の写真です。
17番目。
カードがかわいい!

ホットドッグは手が込んでいて、
全粒粉らしきパンの切れ込みに、
まずポテトサラダのようなものと、
青い野菜が挟んでありました。
豆苗でもないし、なんだったんでしょう。

これをトースターで焼き、
次にホットプレートで焼かれたソーセージを挟み、
トマトたっぷりのサルサソースのようなものをかけてできあがり。

一見こぶりなのにボリュームがあり、
かぶりつくとお口の中でハーモニー。
楽しい感じ。


こうして腹ごしらえが終わりました。






会場にははきだしに使われるくらいの大きさのガラスが3枚、固定されていました。
あとで見たら、ガラスは5mmくらいの厚さがあり、
危なくないように、事務所のスタッフの方が工夫して固定されたそうです。

そのガラスには、まんがのカケアミのようなものが2つ、大きく、白マーカーで描かれていました。



やがて、画家の岡本亮さんが登場しました。
厳しい表情です。

私は正面のまん前に陣取っていました。

全体の様子を見るために岡本さんが私の近くにくることがたびたびありました。

なにもわからずに座った場所はとってもいい場所じゃないのか、と思いました。



ガラスは透明なので、ガラスの向こう側にも座れるようになっていました。

これもすっごく迷いました。

向こう側に座っても楽しかったと思います。




宮内優里さんはおひとりなのにどうやって演奏しているんだろうか、
という、マジシャンみたいでした。
私から宮内さんの手元がよく見えない、というのも一因かもしれません。

あとからのトークでわかったことですが、
ルーパーという機械を使っています。
実際に見てみたらギターのケースにのっかっているくらいの小さなものでした。

その場で録音し、それをすぐにループで再生します。

なので、最初は鳥の鳴き声から始まりましたが、
鳥がずっと鳴いています。

宮内さんは次の楽器を取り出し、
鳴き声に合わせて、音を重ね、
それがまた繰り返し再生されます。

ギターやタンバリン、トライアングル、電子ドラム、私にはよくわからない楽器、
同じ楽器でも違うリズムと音が次々に層のように重ねられていき、
気がつかないうちにどれかが消えていきます。


そして、それは岡本さんが描く絵のBGMになったり、
独立したりもしています。


「パフォーマンスだから」
と、岡本さんは最初に描いていた大きなアミカケに描き足すだけでなく、
ここでも「消すことによって形を取り出す」ような引き算がありました。



普段、「No Music」でも「Life is」の生活をしていますが、
やっぱり生の音は空気の振動を伴って聞こえてきます。
その振えが生々しく、そして荒々しくも私を包みます。

一方で張り詰める緊張感の中でガラスに描かれる白マーカーの絵。


私は音楽に身をゆだね、
半分寝ているような感じなのに、
頭のどこかが異様に冴え、絵を見つめているような、
なんだかとても不思議な時間を過ごしていました。





パフォーマンスが終わり、
谷尻さん、岡本さん、宮内さんの3人のトークが始まりました。

それぞれの個性や、
クリエーターならではの共通の悩み、
活躍するジャンルが違うところから出てくる「言えること」など、
わくわくしてきました。

その中で、岡本さんがどうしてガラスに白マーカーの「見づらい絵」を描くようになったのか、
スランプに陥らないようにするため、
などのお話がすごく面白かったです。



ガラスの絵にも、
ルーパーにも大接近することができたし、
写真に撮ることも規制されておらず、
多くの人がスマホでばんばん撮ったり、
お友達と撮ったりしていました。

私も写真を撮ったけど、
著作権などのことがよくわからないので、
ホットドッグの引き換えカードの写真をブログにはあげることにしました。





広島にいると、東京に比べてこういうことに参加できる機会がとても少ないと思います。
でも一方で、人が多すぎないから、
もっと間近に作品やクリエーターの近づくことができるのかもしれません。

トークのあと、片づけもしながらのゆるゆるの時間がありました。

私は勇気がなくて、誰ともしゃべらずに帰ってしまいました。


でも一方で、この余韻にひとりで一片もこぼすことなく浸りたかったのです。
おしゃべりしたら、ぽろぽろとこぼれ落ちそうだったんだもの。




また参加しよう。
と思いました。


作品の詳しいことをここに書かなかったのは、
ぜひ参加してほしいから。

あのライブ感は参加してみないとわからない。










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